郊外や地方にお住まいの方は、近所にイエステーションという看板の不動産会社を見たこともある人もいると思います。
イエステーションは不動産売買を専門にした不動産会社であり、土地や戸建て、マンションといった不動産の売却を依頼することができます。
これから不動産を売る予定の人の中には、イエステーションが気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事ではイエステーションのサービス概要や、強みと弱み、口コミ・評判、オススメの人やオススメでない人等を紹介します。
また不動産売却を成功させるコツも同時に解説していきます。
調査して分かったイエステーションの特徴は以下の通りです。
イエステーションの特徴
- 地域密着型営業が特徴
- 店舗は郊外や地方に多い
- 大手が競合する都市部だと対応力が弱い
それぞれ詳しく解説していきますので、ぜひ最後までお読みください。
イエステーションとは
イエステーションとは、不動産売買を専門にしたフランチャイズ型の店舗です。
フランチャイズなので、コンビニのセブンイレブンやローソン等と仕組みは同じになります。
元々ある個人店の不動産会社がフランチャイズに加盟して、ロイヤリティー(看板料)を支払うことでイエステーションとして営業ができるようになっています。
不動産会社のフランチャイズには、他に「アパマンショップ」や「CENTURY21」、「ピタットハウス」、「ハウスドゥ」、「エイブル」、「ミニミニ」といった店舗があります。
「イエステーション」も、このようなフランチャイズ店の1つです。
例えば、アパマンショップやエイブル、ミニミニといったフランチャイズ店は賃貸をメインとしています。
それに対して、イエステーションは売買をメインとしており、他のフランチャイズ店との差別化を図っています。
コンビニのような物販店のフランチャイズの場合、売っている商品が同じであるため、全国どこの店舗に行っても商品の品質に差がない点が特徴です。
一方で、不動産会社のようなサービス店のフランチャイズの場合、営業担当者がサービスを提供しているため、店舗によってサービスの質にかなり差があります。
サービス業は、同じ会社であっても担当者が「仕事のできるAさん」と「仕事のできないBさん」では満足度が異なります。
そのため、フランチャイズ店の評判を判断する場合、1つの店舗の口コミだけでそのブランド全体を評価すべきではないといえます。
不動産会社のようなサービス店のフランチャイズの評価は難しいですが、最終的には実際に営業担当者に会った上で依頼すべきかどうかを判断することがポイントです。
イエステーションは仲介実績で[仲介取扱高順位 company=”イエステーション”]
イエステーションと他の不動産会社とを比較してみます。
公益社団法人不動産流通推進センターによると、2021年の不動産売買の仲介ランキング(2022年5月発表)は以下の通りです。
ランキングは売上高を基準に順位を表示しています。
順位/企業名 | 取扱高 (億円) |
前年比 (%) |
手数料収入 (億円) |
前年比 (%) |
手数料率 (%) |
仲介件数 (件) |
前年比 (%) |
1件あたり 手数料 (百万円) |
1件あたり 平均物件価格 (万円) |
店舗数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1.三井不動産リアルティグループ | 15,638 | -12.4 | 768 | -9.7 | 4.91% | 38,507 | -10.1 | 1.99 | 4,061 | 286 |
2.住友不動産販売 | 12,410 | -3.6 | 624 | -7.0 | 5.02% | 35,122 | -6.9 | 1.78 | 3,533 | 269 |
3.東急リバブル | 12,226 | -6.8 | 579 | -7.0 | 4.72% | 25,635 | -3.0 | 2.26 | 4,784 | 193 |
4.野村不動産グループ | 8,934 | 2.4 | 347 | -1.3 | 3.89% | 9,322 | -2.1 | 3.72 | 9,584 | 94 |
5.センチュリー21 | 6,417 | 0.8 | 298 | -4.2 | 4.64% | 26,515 | 2.4 | 1.12 | 2,420 | 989 |
6.三井住友トラスト不動産 | 4,125 | -12.7 | 175 | -13.6 | 4.24% | 7,202 | -6.3 | 2.43 | 5,727 | 72 |
7.みずほ不動産販売 | 3,698 | -9.3 | 152 | -5.3 | 4.10% | 3,601 | -10.9 | 4.21 | 10,269 | 50 |
8.三菱UFJ不動産販売 | 3,534 | -13.0 | 147 | -9.9 | 4.17% | 4,307 | -16.0 | 3.42 | 8,204 | 42 |
9.オープンハウス | 2,935 | 24.1 | 134 | 21.9 | 4.56% | 7,232 | 27.0 | 1.85 | 4,058 | 52 |
10.積水ハウスグループ | 2,346 | -3.6 | 111 | -7.3 | 4.75% | 8,078 | -2.0 | 1.38 | 2,904 | 115 |
11.東宝ハウスグループ | 2,143 | 20.5 | 104 | 22.3 | 4.87% | 6,102 | 18.5 | 1.71 | 3,511 | 19 |
12.三菱地所リアルエステートサービス | 2,602 | -42.1 | 74 | -14.3 | 2.83% | 932 | -14.8 | 7.91 | 27,923 | 8 |
13.大和ハウスグループ | 1,699 | -8.6 | 71 | 10.7 | 4.17% | 4,082 | -5.3 | 1.74 | 4,162 | 118 |
14.大京穴吹不動産 | 1,584 | -5.4 | 70 | -12.6 | 4.41% | 5,509 | -12.6 | 1.27 | 2,876 | 75 |
15.住友林業ホームサービス | 1,542 | -2.5 | 65 | -6.1 | 4.20% | 4,192 | -1.7 | 1.54 | 3,679 | 47 |
16.大成有楽不動産販売グループ | 1,430 | -12.9 | 60 | -8.2 | 4.18% | 3,679 | -5.5 | 1.62 | 3,888 | 40 |
17.近鉄不動産 | 1,073 | 0.0 | 54 | -4.0 | 5.01% | 4,171 | 0.2 | 1.29 | 2,571 | 46 |
18.スターツグループ | 1,187 | 2.6 | 50 | -1.1 | 4.22% | 2,077 | -8.2 | 2.41 | 5,714 | 102 |
19.東京建物不動産販売 | 1,365 | -5.6 | 36 | -15.8 | 2.64% | 1,013 | -6.7 | 3.56 | 13,473 | 11 |
20.三菱地所ハウスネット | 840 | 10.1 | 36 | 26.3 | 4.27% | 1,616 | 13.2 | 2.22 | 5,198 | 35 |
21.リスト サザビーズ インターナショナル リアルティ | 629 | 13.0 | 33 | 22.7 | 5.32% | 1,333 | 14.9 | 2.51 | 4,721 | 10 |
22.長谷工リアルエステート | 797 | -26.5 | 32 | -23.3 | 3.99% | 2,006 | 0.4 | 1.58 | 3,971 | 39 |
23.中央日本土地建物グループ | 907 | -31.8 | 29 | -21.6 | 3.24% | 302 | -20.5 | 9.72 | 30,040 | 10 |
24.ポラスグループ | 552 | -1.1 | 27 | 0.1 | 4.86% | 2,501 | -1.0 | 1.07 | 2,209 | 56 |
25.ナイス | 573 | -4.0 | 20 | 7.4 | 3.55% | 1,263 | 5.6 | 1.61 | 4,541 | 16 |
26.小田急不動産 | 414 | -10.5 | 19 | -4.2 | 4.55% | 1,251 | -2.5 | 1.50 | 3,306 | 18 |
27.伊藤忠ハウジング | 992 | -5.7 | 19 | -6.4 | 1.89% | 1,905 | -8.5 | 0.98 | 5,206 | 2 |
28.朝日住宅 | 261 | -10.1 | 11 | -7.7 | 4.38% | 958 | -4.8 | 1.19 | 2,720 | 9 |
29.阪急阪神不動産 | 251 | -20.2 | 11 | -12.7 | 4.23% | 666 | -15.4 | 1.60 | 3,773 | 12 |
30.京王不動産 | 231 | -6.7 | 10 | -13.0 | 4.19% | 620 | -9.2 | 1.56 | 3,725 | 11 |
31.相鉄不動産販売 | 80 | -14.9 | 4 | -19.1 | 5.15% | 277 | -16.1 | 1.48 | 2,883 | 7 |
32.京急不動産 | 76 | 6.4 | 4 | -26.9 | 5.02% | 245 | -6.1 | 1.57 | 3,120 | 11 |
33.イエステーション | 1,240 | 0.2 | 63 | 1.5 | 5.05% | 7,745 | -1.0 | 0.81 | 1,600 | 148 |
イエステーションは、仲介の取扱高に関しては業界第[仲介取扱高順位 company=”イエステーション”]の会社です。
地域密着型営業が特徴
イエステーションは、地域密着型営業が特徴です。
イエステーションの店舗は、郊外や地方に多い傾向があります。
取り扱っている物件も、店舗がある周辺エリアに絞り込まれており、大手のように不自然に営業範囲が広がっているようなことはありません。
大手の不動産会社の場合、例えば東京の不動産会社が県をまたいで遠方の物件を扱っているようなこともあります。
不動産会社があまりにも遠方だと、本当に売却ができるのかと売主が不安に感じることも多いです。
それに対して、イエステーションでは各店舗の目の届く範囲でしか物件を扱っていないため、安心感があります。
イエステーションが地域密着型となっているのは、フランチャイズ本部の方針です。
営業範囲を絞った店舗であれば、小さな会社でも手厚いサービスを展開できるため、イエステーションでは戦略的に地域密着型の営業スタイルを採用しているのです。
イエステーションの口コミ・評判
イエステーションの口コミ評判について解説します。
口コミや評判については、Yahoo!知恵袋とtwitterで調査を行いました。Twitterでは、有益な口コミはありませんでした。
Yahoo!知恵袋に関しては、イエステーションの書き込みがいくつか存在したので紹介します。
[口コミの注意]
(質問)
札幌のイエステーションの評判を教えてください(回答)
副都心住宅販売ですね。以前、お付き合いしたことがございます。
あくまでも個人的見解なのですが、大手JやAPなどよりしっかりとした仕事をすると思います。出典:Yahoo!知恵袋
(質問)
自宅の売却で、イエステーションか三菱地所か、どちらの不動産会社に頼もうか迷います。やはり三菱のような大手が安心でしょうか?営業マンだけで比較すると、同じ人間とは思えない感じでした。
(回答)
物件にもよりますが、三菱をお奨めします。
同じ人間とは思えない→当然です。
社格、採用の基準、別世界です。
三菱は東大生がこぞって会社訪問するんですよ。
イエのほうは、殆どが地場採用、低学歴で軽い、スーツ姿のヤンキーです。
取り扱う物件、対峙する客層、全て違い過ぎます。
昨年、三菱でマンションを売却しましたが、適正価格で、一度も不安を感じることなく売り抜けました。
ひとりひとりが教養があり、やたら馴れ馴れしくしたりということもなかったです。
イエのほうとも一度だけ話しましたが、うんざりするほど愛想はいいですよね。安っぽい人生哲学じみた話を聞かされ、査定はほんとに大雑把。
信用ならないとすぐ見抜きました。ああいう泥くさい接客を都会でやろうなんて笑う価値もありません。出典:Yahoo!知恵袋
イエステーションはフランチャイズ店ですので、口コミや評判は店舗によって千差万別です。
イエステーションの評判というよりも、個人店の評判と捉えることが適切といえます。
個人店でも、良い営業担当者が在籍している不動産会社は世の中にたくさんあります。
イエステーションの評判はインターネット上の口コミでは判断できないので、依頼したいのであれば実際に営業担当者に会ったうえで判断することをオススメします。
イエステーションの強み・メリット
イエステーションの強みは、地域密着型営業を採用しており、地方の売却しにくい不動産も対応してくれるという点です。
イエステーションの店舗は、都市部には少なく、地方や郊外に多いという特徴があります。
大手の不動産会社とは営業範囲が被ることは少なく、地方や郊外の物件を豊富に取り扱っています。
大手の不動産会社は、地方や郊外の物件に対してやる気を出さない会社も多いです。
地方や郊外の物件は、売買金額が低いため、それに伴い不動産会社が得られる仲介手数料も安くなってしまいます。
仲介手数料は、売買代金が400万円超の物件だと、「売買代金×3%+6万円」で決まり、売買代金が低いほど安く計算される仕組みです。
大手は家賃の高い都市部に店舗を構えており、さらに事務職員等も雇っていることから会社経営をするうえでの間接コストが高くなっています。
そのため、大手不動産会社の中には仲介手数料が安くなる地方の物件に対し、あからさまにやる気を出さない会社もあるのです。
イエステーションは元々地方や郊外に店舗を構えていますし、主戦場を地方や郊外に限定しています。
そのため、仲介手数料が安くなってしまうような地方物件でも、イエステーションであれば丁寧に扱ってくれるのです。
イエステーションの弱み・デメリット
イエステーションの弱みは、大手が競合する都市部だと対応力が弱いという点です。
イエステーションは、そもそも都市部には店舗が少ない特徴があります。
一方で、都市部には大手の不動産会社が多く、競合が激しくなっています。
大手は競合に勝ち抜くために、測量や建物状況調査等の様々なサービスを無料で展開しています。
イエステーションは個人店が多いため、大手のような手厚い無料サービスを展開している店舗は少ないです。
都市部のように大手と競合してしまうエリアでは、大手と比べるとサービス内容が見劣りします。
そのため、大手の店舗がある都市部では、あえてイエステーションを選ぶ積極的な理由はないといえるのです。
イエステーションがオススメの人
イエステーションがオススメの人は、以下の通りです。
イエステーションがオススメの人
- 近所にイエステーションの店舗がある人
- 大手が消極的な対応をするような物件の売主
イエステーションの営業スタイルは地域密着型であるため、営業範囲は狭いです。
よって、イエステーションを利用するなら、まず近所にイエステーションの店舗があることが条件となります。
売却する物件の最寄り駅にイエステーションの店舗があれば、検討する価値が十分にあります。
また、大手が消極的な対応をするような物件の売主もイエステーションがおススメです。
「条件が悪く買い手がなかなか見つからない土地」や「古家が残っている物件」等、価格が安く売却までに時間がかかるような物件は大手が敬遠します。
大手が敬遠するような物件を大手に依頼してしまうと、売却がますます難しくなりますので、大手の反応が悪い物件はイエステーションに依頼した方が良いでしょう。
イエステーションをオススメできない人
イエステーションをオススメできない人
- 近所にイエステーションの店舗がない人
- 都市部の高く売れる物件の売主
イエステーションは戦略的に地域密着型の営業スタイルを取っているため、近所にイエステーションの店舗がない人はおススメではないといえます。
また、都市部の高く売れる物件の売主もおススメではありません。
都市部の高く売れる物件であれば、特にイエステーションに限らず、どの不動産会社であってもすぐに売ることができます。
大手であれば仲介の際、建物の小修繕や売却後の保証といった手厚いサービスを無料で受けることができるため、依頼するなら大手の方が得といえます。
よって、都市部の高く売れる物件であれば、大手の方が売主のメリットは多くあり、あえてイエステーションに依頼する必要もないのです。
不動産を高く売るなら不動産一括査定は欠かせない
不動産を高くスムーズに売りたい!
そう考えるなら2つのポイントがあります。
- あなたの不動産に強い会社を見つけること
- あなたと相性の良い不動産会社を見つけること
2つ書きましたが、まとめると「信頼できる不動産会社を見つけること」。
ただ、信頼できる不動産会社と言われても、探せられないですよね…
そんな時に便利になるのが不動産一括査定サイトです。
不動産一括査定サイト(サービス)を利用すると、あなたの売りたいと思っている不動産情報と個人情報を入れるだけで、適切な不動産会社を自動的にマッチングし、複数の不動産会社へ一度に査定依頼が行えます。
不動産一括査定を選ぶ3つの基準とオススメの使い方
筆者が考える不動産一括査定のオススメランキングをお伝えします。
不動産一括査定も様々ありますが、やはり家やマンション、土地は高額になりますので、より得意としている会社を見つけたいですよね。
サイトを選ぶ基準としては下記3つ。
不動産一括査定を選ぶときの3つの基準
- 大手不動産会社に最低でも1社は査定が行えること
- 中堅や地域密着の不動産会社にも査定が行えること
- 不動産一括査定の運営会社がしっかりしていること
ポイントは、大手から地域密着の不動産会社まで幅広く依頼をすること。
大手は取引実績が豊富な分、やっぱり売却力があります。
ただし、お客さんをたくさん抱えているため、仕事のやり方がマニュアル通りといった感じ。
逆に中堅や中小・地域密着の不動産会社は社長自らが対応してくれたりします。
不動産一括査定を1つだけ使っても、大手不動産会社が見つからなかったり、逆に大手のみしか依頼できない場合が多々あります。
筆者としては、不動産は高額商品になるので、時間が掛かっても複数の不動産一括査定を使って、大手、中堅、地域密着の不動産会社それぞれに依頼することをオススメしています。
【結論】不動産一括査定のかしこい使い方
東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・兵庫・京都・奈良の方は3サイトを併用する県庁所在地などの人口が多い都市は2サイトを併用する
地方や田舎などの人口が少ない市町村は3サイトを併用する
収益・投資用物件に強い会社が多数見つかる3サイトを併用する
まとめ
イエステーションについて解説してきました。
イエステーションとは、株式会社イエステーション本部が展開する不動産売買専門のフランチャイズです。
地域密着型営業を特徴としており、郊外や地方の小規模店舗がフランチャイズ店として多く加入しています。
イエステーションの強みは、地方の売却しにくい不動産も対応してくれるという点です。
一方で、イエステーションの弱みは、大手が競合する都市部だと対応力が弱いという点になります。
イエステーションは、近所にイエステーションの店舗があり、大手が消極的な対応をするような物件の売主におススメです。
それに対して、近所にイエステーションの店舗がない人や、都市部の高く売れる物件の売主にはおススメしにくい会社となります。
自分の物件がイエステーションに適していると思ったら、査定を依頼し、まずは営業担当者と面談することから始めてみましょう。
そして不動産売却時には不動産一括査定サイトに申し込むのが鉄則です。
本記事で紹介した当サイトのランキングを参考に自分に合った不動産一括査定サイトをみつけてください。
イエステーションのよくある質問と回答
イエステーションとは?
イエステーションとは、不動産売買を専門にしたフランチャイズ型の店舗です。
イエステーションの強み・弱みは?
イエステーションの強みは、地域密着型営業を採用しており、地方の売却しにくい不動産も対応してくれるという点です。
イエステーションの弱みは、大手が競合する都市部だと対応力が弱いという点です。