不動産売却の媒介契約には3種類あり!それぞれの違いと正しい選択方法

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複数の不動産業者に売却依頼!主なメリットと注意点を徹底解説

もしあなたがマンションや一戸建、土地などの売却を検討しているなら、以下のような疑問を持ったことがあるのではないでしょうか?

・一社の不動産業者に任せて大丈夫だろうか?
・複数の不動産業者に売却を依頼するのは問題ないのだろうか?

不動産売却をする人の多くにとっては初めての経験となるので、様々な不安がつきものでしょう。

自身の最大の資産を売却するわけですから、持ち主にとって失敗は絶対に許されないはず。

絶対に失敗したくないからこそ、1社の不動産会社だけに依頼しておくのは不安ですよね。

そこで今回の記事では、不動産売却における複数業者への依頼について必要知識を解説していきます。

この記事を読めば、複数業者に依頼してもいいかハッキリと答えがわかりますよ

目次

複数業者に依頼するには「媒介契約」に注意

さっそく結論から言いましょう。

不動産売却をする上で複数の業者に依頼することは可能です。そして、おすすめの売却方法と言えます。

マンションや一戸建て、土地などの不動産を高く売却するためには、信頼できる会社に査定を依頼をすることが必要不可欠です。

また、同じ不動産であっても不動産会社によって査定価格は異なります。

そのため、複数の不動産会社に依頼をして査定価格を比較検討することで、マンションや一戸建て、土地などの不動産を適正価格で売却することができるでしょう。

ただし、複数の業者に不動産売却を依頼するには、「ある条件」を満たす必要があります。

この条件さえ満たしていれば、複数の不動産業者に査定依頼をすることができます。

しかし、条件を満たしていないと重大なルール違反としてみなされるため、注意が必要なポイントになります。

では、複数の業者に依頼するための「条件」とは一体何なのでしょうか。

複数業者に依頼するための条件とは

複数の業者に売却を依頼するためには、「条件」を満たす必要があります。

その条件とは「一般媒介契約」を利用すること。

不動産を売却する際は、不動産業者と「媒介契約」を結ばなくてはなりません。

この「媒介契約」とは、不動産の売買や交換、賃貸借の取引に関して、宅地建物取引業者が売り主・買い主との仲立ちをし、その成立に向けて活動するという契約のことです。

「媒介契約」には、以下の表の通り、「一般媒介契約」「専任媒介契約」と「専属専任媒介契約」の3つの種類があります。

媒介契約の種類の主な特徴をまとめると以下のようになります。

比較項目 一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
複数の業者へ依頼
重ねて依頼ができる
×
重ねての依頼ができない
×
重ねての依頼ができない
自己発見取引
認められる

認められる
×
認められない
他業者によって成約した場合 明示していない業者での成約の場合、
履行に要した費用請求の可能性あり
違約金が請求される 違約金が請求される
自己発見取引をした場合 履行に要した費用請求の可能性あり 履行に要した費用請求の可能性あり 違約金が請求される
依頼者による媒介契約の解除 特になし 履行に要した費用請求の可能性あり 履行に要した費用請求の可能性あり

3つのうちで、複数の不動産業者に売却が依頼できるのは一般媒介だけなのです。

「専任媒介契約」と「専属専任媒介契約」では、1社として締結することができませんので要注意ですよ。

「一般媒介」にすれば不動産業者を1社だけに依存せずに、複数の不動産業者に売却が依頼できます。

依頼できる業者に上限が設定されていませんので、納得できるまで依頼することが可能です。

「複数業者への売却依頼」がベストな選択なのか

ここまでは「複数業者に依頼したいなら一般媒介にすべき」という知識をお伝えしました。

しかし一見有利に見える複数業者への売却依頼ですが、実はメリットだけではなくデメリットも存在します。

そこでここからは、複数業者に依頼するメリットとデメリットをそれぞれ解説していきます。

複数の不動産業者に売却依頼するメリット

マンションや一戸建て、土地などの不動産を売却する際、複数の業者に売却依頼するメリットは以下のようなものが挙げられます。

複数の不動産業者に売却依頼するメリット

  • 購入検討者が見つかりやすくなる
  • 高値で購入される可能性が高まる
  • 悪徳業者から囲い込みをされるリスクがない

購入検討者が見つかりやすくなる

依頼する業者が複数になればそれだけ「間口」が増えるため、購入検討者が見つかりやすくなります。

不動産業者は売却が完了しないと報酬がもらえない「成功報酬方式」なので、様々な広告手段をつかって購入検討者を集めてくれることでしょう。

業者によっては、チラシ広告しかしないところやネット広告しかしないところもあります。

複数の不動産業者に依頼すれば、その分だけ多くの広告媒体に露出される可能性が増えるでしょう。

広告を多ければ多いほど人の目にとまりやすいので、確率論的にもより多くの購入検討者を集めることができると言えます。

高値で購入される可能性が高まる

また、購入検討者が増えるということは、対象の不動産が高値で購入される可能性が上がることを意味します。

特に好条件のマンションや一戸建て、土地などの不動産を売却する場合は業者が優先的に広告費を使うため、適正な価格で売却できる確率が上がるでしょう。

できるだけ高い値段で売却を成功させたい方は、複数の不動産業者に売却依頼するのがオススメです。

悪徳業者から囲い込みをされるリスクがない

特定の不動産業者と専任媒介契約や専属専任媒介契約を結ぶ場合、悪徳業者に引っかかってしまう危険性があります。

悪徳業者は専任媒介契約の内容を悪用することによって両手取引を行い、自社の利益を最大化させようとします。

両手取引とは売主と買主両方の仲介をすることで、両者から仲介手数料をとることを指します。

必ずしも両手取引自体が悪いわけではありませんが、悪徳業者は自社の利益のために本来の値段より安い値段で売却させるように仕向けることが多いです。

このような悪徳業者に引っかかってもなかなか気づけないケースもあるため、複数の不動産業者に依頼しておくのが安全と言えるかもしれません。

複数の不動産業者に売却依頼するデメリット

一方、複数の業者に売却依頼するデメリットとしては以下のようなものが挙げられます。

複数の不動産業者に売却依頼するデメリット

  • 不動産業者の売却に対するモチベーションが低い

不動産業者の売却に対するモチベーションが低い

複数の不動産業者に依頼できる一般媒介にしていることは、もちろん業者側も把握しています。

長年の経験をもつ業者であれば「一般媒介=他の業者に売却される」と判断するでしょう。

つまり、「どんなに広告しても、他の不動産業者に美味しいところを持ってかれるリスクがある」と考えるのです。

莫大な広告費を費やした上で他の不動産業者に成功報酬をとられたら話になりません。

このような事情があって、業者の中には一般媒介になった時点でやる気を失い、「手抜き」を行っているところもあります。

特に築年数が古いなど魅力の薄い物件の場合は、不動産業者にとっての優先順位も低くなります。

なるべく手間を減らそうとするので、広告が「写真・間取りなし」になる場合も。

依頼した業者すべてに手抜きをされてしまうと、複数の業者に依頼した意味がありません。

最悪、「売れ残り不動産」のレッテルを貼られて購入検討者はもちろん、業者からも見向きもされない不動産になる可能性があります。

「じゃあどうすればいいの?」と疑問を持った方のために、次の章ではやる気のある不動産業者を複数見つける方法を紹介します。

やる気のある不動産業者を複数見つける方法

ここまで複数の業者に依頼した際のメリット・デメリットについて紹介しました。

やる気のない不動産ばかりに依頼してしまった時のことを想像すると、背筋が凍ったのではないでしょうか。

どうすれば一般媒介でもやる気を失わない業者を見つけることができるのか知りたいですよね。

おすすめの方法は「不動産一括査定サイト」を使うことです。

不動産一括査定サイト(サービス)を利用すると、あなたの売りたいと思っている不動産情報と個人情報を入れるだけで、適切な不動産会社を自動的にマッチングし、複数の不動産会社へ一度に査定依頼が行えます。

不動産一括査定を利用

サイトを使ってあなたの物件の売却を得意とする不動産業者に依頼できれば、一般媒介だとしても最後までやる気をもって売却活動をしてもらえる可能性が高いです。

不動産会社によって土地が得意だったり、マンションが得意だったりと得意とする物件は異なります。

自社が得意とする物件であれば、他社との競争が合っても積極的に売却活動を行ってくれます。

やる気のある不動産業者が複数揃うことこそ、最強の布陣となります。

1社にしか依頼できない専任媒介とはくらべものにならない速さで、売却できることでしょう。

不動産一括査定を選ぶ3つの基準とオススメの使い方

筆者が考える不動産一括査定のオススメランキングをお伝えします。

不動産一括査定も様々ありますが、やはり家やマンション、土地は高額になりますので、より得意としている会社を見つけたいですよね。

サイトを選ぶ基準としては下記3つ。

不動産一括査定を選ぶときの3つの基準

  • 大手不動産会社に最低でも1社は査定が行えること
  • 中堅や地域密着の不動産会社にも査定が行えること
  • 不動産一括査定の運営会社がしっかりしていること

ポイントは、大手から地域密着の不動産会社まで幅広く依頼をすること。

大手は取引実績が豊富な分、やっぱり売却力があります。

ただし、お客さんをたくさん抱えているため、仕事のやり方がマニュアル通りといった感じ。

逆に中堅や中小・地域密着の不動産会社は社長自らが対応してくれたりします。

不動産一括査定を1つだけ使っても、大手不動産会社が見つからなかったり、逆に大手のみしか依頼できない場合が多々あります。

筆者としては、不動産は高額商品になるので、時間が掛かっても複数の不動産一括査定を使って、大手、中堅、地域密着の不動産会社それぞれに依頼することをオススメしています。

不動産一括査定の賢い選び方

【結論】不動産一括査定のかしこい使い方

東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・兵庫・京都・奈良の方は3サイトを併用する
  1. 超大手不動産会社が探せる「すまいValue
  2. 大手・中堅や地域密着が探せる「SUUMO」「HOME4U
  3. 両手仲介なしの売り手専門「SRE不動産

県庁所在地などの人口が多い都市2サイトを併用する
  1. 超大手不動産会社が探せる「すまいValue
  2. 大手・中堅・地域密着の不動産会社が探せる「SUUMO」「HOME4U

地方や田舎などの人口が少ない市町村3サイトを併用する
  1. 大手・中堅・地域密着の不動産会社が探せる「SUUMO
  2. 大手・中堅・地域密着の不動産会社が探せる「HOME4U
  3. 中堅・地域密着の不動産会社を幅広く探せる「イエウール

収益・投資用物件に強い会社が多数見つかる3サイトを併用する
  1. 超大手不動産会社が探せる「すまいValue
  2. 投資用物件に強い不動産会社が多い「HOME‘S
  3. 投資物件に特化した一括査定サイト「リガイド
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査定サイトに熱心な業者が多い理由とは?

ここまで読んでいただいた方の中には「なぜ不動産一括査定サイトで出会った業者は、やる気を出してくれるの?」と疑問に感じている人もいるのではないでしょうか?

実は不動産一括査定サイトと提携している業者は「競争することに慣れている」から、一般媒介でもやる気を失わないのです。

不動産一括査定サイトの仕組みは、業者からすると競争そのもの。

いかに「他の不動産業者よりも一歩先にいくのか」という点を競い続けています。

「競争することが当たりまえ」の不動産業者ばかりが査定サイトと提携しているのです。

一般媒介もまた競争ですから、いつもと同じように競争に勝ち残るための業務を遂行するだけ。

一般媒介といってやる気を失うことはなく、「いかに他の業者よりも早く売るか」と血眼になってくれます。

まとめ

マンションや一戸建て、土地などの不動産売却を複数の不動産業者に依頼する際の知識について紹介をしてきましたが、いかがだったでしょうか?

複数の不動産業者に依頼するには、まず不動産業者と「一般媒介契約」を結ぶ必要があります。

また、不動産業者によって査定価格が異なるため、「不動産一括査定サイト」を使って適正価格を提示してくれる不動産業者をみつけることをおすすめします。

不動産の売却をする際は、今回紹介した知識をぜひ活用してみてください。

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