不動産売却を検討している人で、以下のような考えを持ったことはありませんか?
・いつが売り時なのか
実は不動産売却には「売り時」ともいえる繁忙期が存在します。不動産の売買が頻繁に行われる時期です。
繁忙期に不動産売却をすると、より高く・より早く売却できる可能性があります。
売り時に該当する時期は、毎年2月から3月。不動産業者納得のオススメの売却時期です。しかし全ての不動産が、2月3月が売り時というわけでもありません。
その理由は不動産市場における「需要と供給の割合」を見れば、理解いただけます。
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不動産の売り時である繁忙期はいつ?
結論から言うと不動産売買の繁忙期は2月から3月と9月から11月です。
この時期は購入者も売却者も共に多くなります。以下ではそれぞれについて解説していきます。
不動産を購入したい人が多くなる時期
不動産の需要(購入したいという気持ち)が集中する時期は、先ほど紹介した2月から3月が代表的です。実は9月から11月も該当します。
人が引っ越し先を探す時期で一番多いのは2月から3月です。この理由はわりとわかりやすいのではないでしょうか。そうです、転勤・入学の時期だからですね。
大多数を占めるのが、「子供が小学校に上がるから」という理由です。子供を人気の小学校に通わせたという気持ちから、2月ごろから不動産を購入しようと動き始めます。
他にも新しく勤める会社の近くに引っ越したいので、入社前に合わせて2月から3月に不動産を購入する人が多いのです。2月から3月に比べるとだいぶ数が減りますが、9月から11月にかけての秋口も多いです。
これは主に転勤が理由になります。
不動産を売却したい人が多くなる時期
不動産の供給(売却したいという気持ち)が集中する時期は2月から3月または9月から11月になります。
実は、需要が多くなる時期と全く同じだったのです。引っ越しが多い時期というのは、入居する人もいれば出ていく人も多くなるので、当たり前といえば当たり前なのかもしれません。
子供が独立して、今住んでいる家は広すぎるので住み替えしたいと売却を決断する人が多いのです。また仕事の転勤が決まったので、という理由で売却する人も少なくありません。
とにかく不動産が売れない閑散期
不動産売却の取引件数がガクッと落ちるのは8月です。非常に売れにくい時期で、業者も暇を持て余しています。
いわゆる閑散期ですね。昔はそこまで閑散としていなかったのですが、昨今では間違いない閑散期として不動産業者の中では常識になってきました。
原因は暑すぎる日本の夏のせいだと言われています。暑すぎて不動産見学なんて嫌だ、という方が多いのでしょう。8月はオープンハウスをしてもサッパリです。なかなか人も集まりません。
繁忙期は本当に「売り時」なのか
実際に繁忙期に売却したほうが、他の時期よりも高く・早く売れたという事例は多くあります。特に状態や条件のいい不動産になると、購入者側の取り合いが発生するほど。
相場よりも価格を高くしても売却できることも多くあります。しかし繁忙期にはデメリットも存在します。それはライバルの出現です。
繁忙期には他の不動産も多数出てくる時期でもあります。購入希望者は条件のいい不動産から見学していきます。つまり条件がいい不動産からなくなり、その分購入希望者の数も減るのです。
ほかの時期に出していれば、いい不動産と思われていたはずの不動産が、強力なライバルの出現のために「人気のない不動産」として扱われるかもしれません。
すべての不動産が繁忙期に売却すれば成功するのかと聞かれたら、疑問が残るのは「ライバル出現の可能性」のせいです。
強力なライバルの出現以上に、売却期間を遅らせる要素はありません。
繁忙期以外に売る場合
繁忙期以外で不動産売却する場合はどうでしょうか。ライバルになる不動産が出にくい時期であるので、競合によって自分の不動産が埋もれることはないでしょう。
しかし自分の不動産の特徴を把握せずに、販売価格を高く設定すれば話は別です。ライバルがいなくても売れ残ってしまうことがありえます。
売れ残ってしまうと、恰好の価格交渉対象になってしまいがちです。ライバルがいないからと言って、強気の値段設定にしたら本来の価値価格よりも安く売れてしまいかねません。
そもそもお客さんの数も多くない時期なので、売れ残りの可能性はさらに高まるでしょう。
まとめ
ここまで読んだ読者の方は、「じゃあ一体いつが本当の売り時なのか」と思われている人も少なくないでしょう。
繁忙期も繁忙期以外の時期もメリットとデメリットが存在します。だからこそ、どの不動産にも通用する「売り時」というのは存在しないという結論が正しいのではないでしょうか。
自分の不動産の価値に見合った価格設定にして、ある程度の広告露出をしておけば、どんな不動産でもいずれ売れます。問題は売れる時期が早いか遅いかなのです。
むやみに時期にとらわれずに、自分の不動産に対して正しい価格で売り出すことのほうに集中しましょう。